紙の器「WASARA」について
2025/06/10

こころを潤す「紙の器」

料理を美しく引き立たせ、豊かであたたかい空気を
創りだすような紙の器をつくりたいという想いから、
WASARAは生まれました。

発想の原点にあるのは、
日本において古来より受け継がれてきた美意識や価値観です。
優れた技術に裏付けられたものづくりの伝統、
世界有数の洗練された食文化、
そしてもてなしや礼儀を大切にする精神性─。

こころを潤し、豊かな生活を過ごすために欠かすことのできない
大切なものすべてを、WASARAに込めました。

環境への配慮

人間本位ではなく、自然と共存して生きていく。
島国である日本には、自然と同じサイクルで生きていく智慧がありました。
私たちが生きているごく短い時間のことだけではなく、
百年先を生きる誰か、そして千年先の人間を取り巻く環境を想像し、
後世につなげていくこと。
本来もっていた自然とのつきあい方や
サステイナブルな生活を意識することが、
真の環境への配慮であると考えています。

日本人の精神性

日本では箸を使い、器を手に持ち、口をつけて食べる習慣があります。
器を手に持つことは、両手を合わせてその中の食材を手のひらで包み、
ありがたく食べものをいただくという精神性の表れです。
季節の移ろいを感じながら、
五感で食を愉しむ日本特有の豊かで繊細な感性と食文化。
WASARAは、その心を表す器でありたいのです。

有機的なフォルムと美しいテクスチャ

手にすっと馴染む流麗なフォルム、
和紙のような質感、繊細な陰翳、重ねたときの美しさ。
WASARAは手に持ったときの感触や、
唇に触れたときの感覚を大切にしています。
持ちやすさを追求した有機的なフォルムは、
人間の手の曲線にもとづいてつくられているため、
自然に手に馴染み、手にする人の所作を美しく見せます。
この美しいフォルムや手作りの風合いを表現した質感は、
日本の優れた職人の技術があってこそ、たどり着いた機能美です。
この絶妙な造形から、
器の豊かな個性がよりいっそう浮かびあがってきます。

いつの時代にも美しいデザイン

WASARAは、はやりのデザインにならないこと、
そして時代を越えても変わらないことを目指しています。
日本の趣を表現した器ですが、その背景にあるのは普遍的な自然の美しさ。
WASARAは、国や文化を選ぶことなくいつの時代も使うことができる
プロダクトであると信じています。

余剰資源をアップサイクルする

世界的に、資源や利用エネルギーの見直しが図られるなか、
WASARAは2006年の製造開始当初から、
余剰資源である竹とバガスを原料とすることにこだわりました。
「竹」は、竹害として問題になるほど成長が早く、
枯渇する心配のない植物。
「バガス」はさとうきびから、砂糖の原液を搾ったあとに残る繊維です。
バガスの年間排出量は約1億トンにも上ります*。
一部は燃料としても活用されていますが、
まだ大部分が産業廃棄物として、ただ焼却処分されているだけでした。

バガスの繊維質は、広葉樹に近いため“紙の原料”としても
優れたポテンシャルを備えており、木材パルプに比べるとやわらかく、
製紙の過程で必要となるエネルギーも少ないというメリットもあります。

枯渇が危惧される木材パルプや石油資源を使い続ける代わりに、
非木材の竹とバガスをWASARAの原料とすることで、
自然サイクルの負荷を減らしているのです。

結びに

日本の美意識や価値観、
そしてものづくりの精神が込められたWASARAは今、
世界でも広く使われています。

異なる食文化のなかで独自の解釈や使い方が生まれ、
その土地の暮らしに根づくことにより、
豊かな食の風景が彩られていくことを、WASARAは願っています。


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